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「スッタリ」って何? |
魚釣りに行った人に対して「釣果はどうだった?」、雨の日にお店の人に「お客さんの入りはどうだった?」と尋ねて、"全然ダメだった"と答えるときに「今日はスッタリやった!」などと使うようです。
この「スッタリ」は元々「全く」「全然」などを表す程度の副詞だと考えられます。それが「全然~ナイ」「全く~亜ナイ」のように、打ち消しの「ナイ」などの言葉と使われるようになった結果、「スッタリ」自体が"全然ダメだ""全くダメだ"などの否定的な意味を持つようになりました。
この「スッタリ」について『日本方言大辞典』(小学館)を調べてみると、次の(1)(2)の使い方が該当しますね。
(1)は打ち消しと対応しない用法で、「スッタリきつい」や「スッタリ食べた」などのように使われます。
(2)は打ち消しの「ナイ」などを伴い、「スッタリ甘くナイ」「スッタリいかンばい」などのように使われます。
そして、これらから(5)の使い方へと変化した訳です。
| すったり |
| (1) |
全く。すっかり。ことごとく。非常に。秋田県・福岡県・熊本県・宮崎県
<<しったり>>秋田県・徳島県
<<すったい・ひったい>>鹿児島県
<<しったい>>鹿児島県
<<すったれ>>秋田県
<<しってり>> 秋田県 |
| (2) |
(打消しの語を伴って)全然。さっぱり。福岡県・熊本県
<<すったい>>佐賀県・鹿児島県
<<すーたい>> 新潟県 |
| (5) |
全くだめなこと。むだなこと。大分県 |
| (8) |
もののよく切れるさま。
<<すったい>>佐賀県・鹿児島県 |
| (9) |
疲れ果ててること。
<<すったい>>鹿児島県 |
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| 『日本方言大辞典』(小学館)による |
やっぱり語源は「スッカリ」!?
一つの考え方として、"滞りのないさま""すべてに行き渡るさま"などを表す「スッカリ」がなまって「スッタリ」になったというのはいかがでしょうか。
「スッカリ」は江戸時代前半から「スカリ」の強めの言い方として文献に見られます。今日打ち消しと一緒に使われることはありませんが、「全く」「全然」という意味で「すっかり忘れた」など、使っていませんか。こんな「スッタリ」との語形や意味の近さから可能性は高いと思われます。
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どこで使われとうとかいな? |
『日本語大辞典』の(1)(2)(5)を見てもらえればわかりますが、九州ではほぼ全域で使われます。福岡県内では福岡市からその周辺、筑豊・筑後地方でも確認できました。また離れた地域で秋田県・新潟県でも使われるようですね。
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