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シャイ・シャー

ちょっとお茶でも飲ーで行かっシャラんね。
今日はどうしんシャッたな??

「シャイ・シャー」って何?
方言敬語の一つです。
全国的に九州を含む西日本は共通語よりも敬語に関して多彩な表現が見られることで有名なんですよ。方言敬語の場合、会話に親しみややわらかさが出てくるため、使われる機会が多いようです。

どれだけ知っとう?福岡の方言敬語。
方言敬語の中で福岡市周辺で使われている尊敬表現について説明しましょう。

1.~ゴザル
共通語では「これでございます・お暑うございます」など、「~ます」の付いた形でしか使われませんが、福岡では「先生のゴザッタ・先生の着ゴザル」などのように「ゴザル」だけで使われます。全国的には東北地方の南部や北陸地方・山陰に盛んで、九州では筑前・筑後地方の一部に限られます。
~ゴザル+シャル → ~ガッシャル
福岡でも城下のことば(武家言葉)として使われていました。ここに示した敬語の中では一番聞かれにくい言い方ではないでしょうか。もう高齢の方でないと口にされることはないようです。
共通語:行ってください → 行ってガッシャイ

2.~シャル・サッシャル → ~ス・サス → ~ラス
尊敬を表す助動詞「~ス・サス」に尊敬を表す助動詞「~ル・ラル」が付いた「~セラル(ル)・サセラル(ル)」を語源とします。
室町時代の終わり頃の狂言などでは、「~セラルル・サセラルル」という形で使われ、家来が大名などに使う敬意の高い表現だったんです。それが江戸時代になって「~シャル・サッシャル」という言い方に変化し、地方に残りました。全国的に見ると、九州以外に、中部・東北地方と東西に分かれて使われています。九州では筑前・筑後・肥前・肥後地方で使われています。「~シャイ・シャー」はこの「~シャル・サッシャル」の命令形と終止形になります。
共通語:行かれる → 行かっシャル  食べられる → 食べサッシャル

3.~ナサル → ナハル・ンサル・ンシャル・ナル
ナサル+マス → ナサス・ナザス・ナス

福岡では「~なさる」のなまった言い方の中でも特に「~ンシャル」がよく聞かれます。
共通語:行かれる → 行きンシャル  食べられる → 食べンシャル
これは、博多の商家の女性が使い始め、広まっていった言い方と言われています。
「~ンサル」は青森県・岐阜県・山陰・九州北部に見られますが、「?ンシャル」は青森県の西側と筑前地方に限られます。

4.レル・ラレル
共通語にもある言い方ですが、九州を含む西日本では共通語以上に「~レル・ラレル」が使われることで有名です。次の例のように専用の敬語動詞があるのにわざわざ動詞に「~レル・ラレル」を付けて使うようですね。
共通語:いらっしゃる → 来ラレル  おっしゃる → 言わレル

5.テアル → チャル・チャー
「もう手紙は書いてある」「ドアが開けてあった」のように共通語では動作が完了した状態を表す表現です。しかし、福岡市周辺や筑後地方では゛?していらっしゃる゛などの意味を表す敬語として使います。
共通語:持っていらっしゃる → 持っテアル 
共通語と同じ語形ですので、方言だと気が付かずに使われることが多いようです。改まった感じの文章には見られませんが、お店の張り紙や幼稚園・小学校のPTAのプリントなどで見かけることがありますね。
中国地方から近畿地方にかけて「持ってじゃ・持ってや」という言い方がありますが、これにつながる用法と考えられます。