| 手足の関節痛 |
寒くなると症状が悪化しがちな手足の関節の痛み。その原因は、そもそも何なのでしょうか?
関節は骨と骨のつなぎ目で、「動くこと」と「支えること」という2つの大切な働きを持っています。わたしたちの体には約140もの関節があり、それぞれの部分で関節の大きさや形は少しずつ異なっています。関節痛とはこれらの関節に何らかの原因で起こる痛みです。放置され悪化しますと「動くこと」と「支えること」という2つの関節の大切な働きが障害されます。
関節が重い体重を支えながらよく動くように、骨の端にはストレスを均等に分散させる白色の弾力性のある物質が覆っています。これが関節軟骨です。関節軟骨の厚さは関節の大きさで異なっておりますが、膝関節や股関節でも2mmから4mm位です。関節軟骨は、コラーゲンという靴革にも使えるようなたんぱく質がスポンジのような構造をして、その間にコンドロイチン硫酸とケラタン硫酸というコンニャクのような物質がたくさん詰まってできています。またヒアルロン酸もこの中に含まれています。これらの構造のおかげで、関節軟骨は重い体重を一日中支え続けたり、飛んだり走ったりした場合の大きな衝撃にも耐えられる弾性に富んだ構造になっています。
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福岡大学病院 整形外科
内藤 正俊先生 |
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| 変形性膝関節症 |
私たちの体は、加齢とともに全体の機能が少しずつ低下していきます。特に下肢の関節は歩くことと密接な関係があります。そこで、日常生活動作において常に動き、体重を支えるという過酷な環境にさらされていますので、加齢に伴って障害を起こしやすい部位です。関節の加齢による最初の変化は、関節表面を覆っている軟骨の磨耗や変性です。やがて土台の骨そのものの変形を生ずるようになり、これを変形性関節症と言います。股関節や膝関節で起こる変形性関節症の殆どは、外傷とは関係なく加齢に伴って50歳以降に発症します。軟骨損傷や骨折などの関節やその周辺の外傷の後では、比較的早期に変形性関節症が起こることがあります。変形性関節症では関節炎という炎症が生じ、関節の痛みや腫れなどの症状が現れることがあります。
変形性膝関節症の治療方法には、保存療法と手術療法の2つがあります。保存療法にはリハビリテーション、装具療法、薬物療法があり、これらを組み合わせて行われています。手術療法は、保存療法で効果が得られない場合に選択されますが、この数は決して多くはありません。比較的若い人には変形を矯正する骨切り術が行われ、高齢者には人工関節置換術が一般的になっています。変形性膝関節症は加齢による関節の変化が原因ですが、肥満防止などの関節へのストレスを減らす工夫や下肢の筋力増強が悪化を防ぐのに役立ちます。関節の機能を維持しようとする患者さん自身の気持ちとがんばりが予防や治療に大切です。
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| ワンポイントアドバイス |
【福岡大学病院 整形外科 内藤 正俊(ないとう まさとし)先生】
高齢になるほど手足の関節痛で困っている人が増えます。この原因として最も多いのが変形性関節症です。変形性関節症は、ほとんどの場合、関節が正常ではないために通常のストレスに耐えられないか、関節にかかるストレスが大きすぎるかのいずれかの生体力学的異常によって関節軟骨が擦り減ることから起こります。ストレスが大きくてよく動く膝関節と股関節とが好発部位です。症状ですが、初期では関節の動作時の鈍痛や腫脹で、安静にすると治ります。進行するにつて関節の動きが悪くなり、変形や疼痛が酷くなります。関節に過度のストレスがかからないように肥満などに気をつけることが治療だけでなく予防のためにも大切です。階段の昇降などでは、瞬間的に体重の3倍から4倍のストレスが股関節や膝関節に加わります。そこで、体重の5キロの増加は15キロから20キロの瞬間的な負荷の増加になります。また筋力をつけておくことも予防に役立ちます。 |
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