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テレビdeホームドクター<Medical support>

小児のひきつけ
「小児のひきつけ」は、これまで経験がなくても、発熱のたびに心配する方も多く、また実際にお子さんが「ひきつけ」を起こしたことがあれば、また起こらないか、大きくなっても続くのではないか、と心配は尽きません。「小児のひきつけ」は、正しい知識を持つことが心配を解決する第一歩です。
「小児のひきつけ」の原因で最も多いのは熱性けいれんです。熱性けいれんとは、生後6ヶ月から5歳頃までに38度以上の発熱に伴って起こるけいれんのことをいいます。インフルエンザやへんとう炎、夏風邪、突発性発疹症などによって、体温が急に上昇する発熱初期におこりやすく、全小児の約10%に見られます。突然意識がなくなり、白目をむいたり、体を硬くして、手足ががくがくと収縮したりするものですが、たいていは数分間でとまります。発熱時手足が冷たくなり震えるような動作をする「悪寒」とは全く異なるものです。熱によるひきつけを2回以上起こす子どもは一度ひきつけた子どもの約30%で、過半数は1度きりで終わります。

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福岡大学病院 小児科
 安元 佐和先生


対処法

大部分の「ひきつけ」は自然に治まるもので、呼吸が一時的に止まっても、そのままになることはなく、元に戻ります。家庭での応急処置で大切なのは、まず慌てず、落ちついて次のような処置をします。
(1) 上着のボタンをはずし、ズボンやベルトをゆるめてからだを楽にします。
(2) 頭を少し後に反らし顎を挙げ、気道を確保して呼吸がしやすくなるようにしてください。嘔吐を伴う場合は、嘔吐物が気道に入らないように顔と体を横向きにします。嘔吐物や分泌物が口の回りや鼻孔にたまっていたらガーゼでふき取ってください。
(3) 身の回りの危険なもの、ストーブや刃物、熱湯の入ったポットなどを取り除きます。あめ玉などを口に入れていると、のどを詰まらせることがあるので取り出します。また子どもが身につけている眼鏡やヘアピン、手に持っているかたいものなども取りはずします。
(4) (1)〜(3)の処置以外には、刺激を与えず静かにしておくことが大切で、からだを揺すったり、手足を押さえつけたりしてはいけません。
(5) 舌をかむという理由でスプーンや割りばしをかませることは止めます。口をぎゅっとかみしめることはけいれんが始まるときに多く、周囲の人が気づいたときにはすでにかみしめた後なので、何か物を口の中に入れても役に立たず、かえって口の中を傷つけたり、指をかまれたり、これらがのどの奥に入り込んで取れなくなるなど危険です。
子どもさんが、熱でひきつけたらまず落ち着いて対処することが大事ですが、発作が長引く時や顔色が戻らない時は、救急車を呼んでかまいません。でも、熱性けいれんであれば、成長とともにいずれ自然に起こらなくなっていきます。心配なことがあれば、小児科のかかりつけの先生に何でもよく相談してください。


ワンポイントアドバイス
【福岡大学病院 小児科 安元 佐和(やすもと さわ)先生】

熱性けいれんは、通常38度以上の発熱に伴って乳幼児に生ずる痙攣などの発作性疾患です。日本での有病率は4〜8%です。緊急の受診が必要なのは、初めての発作である時(特に一歳未満)、発作が10分以上続く時短い間隔で繰り返し起こりその間意識がない状態の時、身体の一部分のみの発作である時、他の神経症状(意識障害が続く、麻痺がある等)がある時です。熱性痙攣患児の過半数は、生涯を通じて一回しか発作を起こしませんので、治療が必要かどうかは、熱性けいれんの再発に関する要注意因子やてんかん発症に関する要注意因子の有無によって判断しますので、小児科専門医とよく相談して決定しましょう。