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映画「ジャージの二人」合同記者会見
         

出席者
堺雅人(息子役)、鮎川誠(父親役)

Q.今回、どのように役を作りあげていかれたのですか?

堺:原作者の長嶋有さんはすごく言葉を大事にされている方なんですね。
劇中で「なんかこう…」という台詞がよく出てくるんですが、なるべくその場にふさわしい自分の気持ちを探すための間なのかなという気がして、自分の役を型にはめるのは一番しちゃいけないんじゃないかと思いました。役柄の抱えている特殊な事情を親身になって考える作業が今回の役作りという作業だったと思います。


Q.鮎川さんとの共演はいかがでしたか?

堺:現場で一緒に過ごせば過ごすほど魅力に引き込まれてしまいました。お芝居の経験はあまりないとおっしゃっていたのですが、ご自分のバンドで30年近くやってこられているし、基本的に表現することって楽しいんだよということが、ワンカットワンカットちょっとした仕草から感じられました。僕も30年後に鮎川さんのようなカッコイイ大人になれたらいいなと思います。

Q.鮎川さんは福岡、堺さんは宮崎出身ですが、九州出身同士だから感じ合うことってありましたか?

鮎川:台本の読み合わせのときに、堺さんから「宮崎出身です。」って聞いたときに「おお!ホントね!」って(会場笑)。九州出身だったらすべてがOK!みたいな。
彼は本当に優しい人で、素晴らしい気づかいのできて、もうすべて堺さんにまかせて引っ張っていってもらって、(映画出演は)50代最後のいい記念になりました。


Q.最初オファーがあったとき、断るつもりだったそうですね。

鮎川:バンドのアルバムのレコーディングの最中だったもんでお断りしようと思っていたんですが、「鮎川さんじゃないとダメ!」という中村監督の強い意志と、台詞を忘れたら横に大きなカンニングペーパーを用意するって言ってくれて、なんか僕もつい強気になってしまって(笑)。台本も薄いし、台詞も「なんかこう…」ぐらいで(笑)。あとはジョン・レノンとオノ・ヨーコが日本で一番好きな軽井沢で撮影すると聞いて、こうなったら思いっきりやろうと思いました。

Q.主人公は妻との関係に悩む夫でもありますが、その部分をどう捉えていましたか?

堺:最初はあまりにも奥さんがひどいんじゃないかと思っていたんですが、妻役の水野美紀さんの素敵な演技もあって、だんだん息子のほうに問題があるんじゃないかって気がしてきまして。
僕たちの世代は“他人に優しくしなさい”という価値観をすりこまれてきた世代のような気がするんです。その優しさがときに人を追い詰めたり、身動きをとれなくさせたり、だからこの登場人物の抱えている問題が優しいがゆえの問題のような気がして、他人事ではなかったですね 。


Q.映画のタイトルでもあります“ジャージ”を着た感想は?

堺:最初にジャージを着たときにある種の諦めがありました(笑)。格好をつけるのは絶対できないなと。あと、鮎川さんが思いのほか似合っていたので、それにまず驚きがありました(笑)。

鮎川:僕の学生時代はジャージではなく体操服の世代だったので、ジャージは僕にとってすごく新鮮でした。撮影が終わってインターネットでジャージを手に入れたくらいすごく気に入っています。ジャージ最高!ジャージはロックだ!って感じです。


Q.最後にメッセージをお願いします。

堺:表だった事件が起きることはないですが、登場人物の裏の気持ちというか、言葉にするまでの豊かな思いが詰まった不思議な映画です。

鮎川:すべてを言葉で伝えるのではなく、互いに気持ちを察しあう心を大切にしている素敵な親子が描かれている作品だと思います。

映画「ジャージの二人」
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