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落下の王国

監督:ターセム
出演:リー・ペイス/カティンカ・アンタルー/ジャスティン・ワデル
('06アメリカ/ムービーアイ)118分
公式オフィシャルサイト

(c)2006 Googly Films,LLC.All Rights Reserved.

KBCシネマ1・2

1915年。映画の撮影中、大怪我をしてベッドに横たわるスタントマンのロイ(リー・ペイス)は、恋人を人気俳優に奪われたことで自暴自棄になっていた。そこに現れたのは、同じく入院中の5歳の少女アレクサンドリア(カティンカ・アンタルー)。ロイは思いつきの物語を聞かせ、アレクサンドリアをそそのかし、薬剤室から自殺用の薬を盗ませようとする。だが、アレクサンドリアはロイが語って聞かせる、愛する人を暴君に殺された6人の勇者の復讐劇に夢中になっていく…。
『ザ・セル』のターセム監督が構想26年、撮影に4年の歳月を費やして完成させた、壮大なスケールの叙事詩。
なんて綺麗な映像なのだろう。このショット以外考えられない完璧な構図の連続は、まさに動く絵画だ。馴染みのある世界遺産の風景のほかに、なかなかお目にかかれない風景の連続に目も心も奪われる。かといって物語がないがしろになっているわけではない。
ロイが少女アレクサンドリアに物語を語る病院のシーンでの二人の会話はすべてが即興なのだが、アレクサンドリア役のカティンカ・アンタルーの感性豊かな自然な演技、それをすべて受けて演じたロイ役のリー・ペイスの演技力が見事だ。物語に登場するキャラクターが着る斬新な衣装を手がけた石岡瑛子の仕事も素晴らしく、ターセムが切り取った映像の世界を壊すことなく、よりファンタジックな世界を作り上げている。
こんなにゴージャスな映画なのに、本作はなんとインディペンデントのスタイルで製作され、資金調達の苦労は大変だったらしい。だが、監督の情熱はみごとに1本の映画として完成したのである。