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監督:根岸吉太郎
原作:鳴海章(「輓馬」文藝春秋刊)
出演:伊勢谷友介/佐藤浩市/小泉今日子/吹石一恵/山崎努/草笛光子
('05日本/ビターズ・エンド)112分
■公式オフィシャルサイト
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| (C)「雪に願うこと」FILM PARTNERS |

| 東京での成功を夢見て故郷と家族を捨てた矢崎学(伊勢谷友介)だが、事業に失敗し全てを失ってしまう。行き場を失った学は、ふるさとである北海道・帯広に戻るしかなかった。そこには、北海道特有のソリを曳く競「ばんえい競馬」の厩舎を細々と運営する兄・威夫(佐藤浩市)がいた。学は13年ぶりに帰ってきた弟を、威夫は訝しく思いながらも、学を厩務員見習いとして皆に紹介し、馬の世話をさせることにする。個性あふれる仲間たちと馬と共に寝起きする生活。厳しいながらもいのちに囲まれ、地に足をつけた暮らしの中で、学は自分の弱さを直視し、再生へのきっかけを掴んでいく…。 |
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帯広在住の作家・鳴海章の小説「輓馬(ばんば)」の映画化。当初、相米慎二監督による映画化が進められてきたが、2001年に他界。その意志を継いだ根岸吉太郎監督が、ばんえい競馬場を舞台に兄弟の葛藤と情愛を描き、第18回東京国際映画祭でグランプリ、監督賞、最優秀男優賞、観客賞の4冠に輝いた。日本映画のグランプリ受賞は、相米監督の『台風クラブ』以来となる。
東京で事業に失敗し、13年ぶりに帯広に帰ってきた学。学はウンリュウという輓馬の世話をしながら、レースに勝たなければ馬肉にされてしまうという崖っぷちに立たされたウンリュウの運命と自分自身を重ね合わせる。否定し続けていた故郷のこと、兄や母のこと、自分たちの仕事を一途にこなしていく厩務員たちの姿を見ているうちに、自分自身を見つめ直していく。
学を演じるのは伊勢谷友介。スタイリッシュなイメージが強い彼だが、本作では人生の居場所が無くなった青年の葛藤を演じ、新境地を開いている。兄・威夫を演じるのは佐藤浩市。厳しさの中に父親のような温かさを感じさせる深い演技で、東京国際映画祭最優秀男優賞を見事受賞した。また、厩舎の母親的存在の賄い婦・晴子を小泉今日子、伝説の騎手を父に持つ女性騎手・牧恵を吹石一恵が演じている。
もとは農耕馬だった輓馬たちが、数百キロ以上もあるソリを曳きながら障害を越える “ばんえい競馬”。サラブレットが走る競馬とは違い、泥臭く、力強い。ときには歩みを止め、呼吸を整えながら一歩一歩ゆっくりと確実に進んでいくその姿は、人間の人生そのものだ。 |
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