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19歳のアンソニー(マーク・ウェバー)は、“ブレスト”の愛称で地元の注目を一身に集めるグラフィティ・ライター。今夜もクルーと共に、盗んだペンキでストリートの壁という壁に自分のアートを表現しつづける。そんな彼らの天敵が、ニューヨーク市警察 “ヴァンダル・スクワッド”(落書き取り締まり班)のボビー・コックスだ。
ある時、ブレストはアレックス(ジャクリン・デ・サンティス)という女の子と知り合い恋におちる。だが、クルーのひとりであるケビン(ジェイド・ヨーカー)がボビー・コックスに逮捕され、顔をナイフで切られる事件が勃発。それが対立の激化の始まりだった。ケビンの兄のジャスティン(ゲイノ・グリルズ)は、帰ってきた弟と共に“戦争”を仕掛けていく…。
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MC、DJ、ブレイクダンスと並ぶ、ヒップホップ・カルチャーである“グラフィティ”。街中にスプレーで思い思いのデザインや主張をペインティングする落書きアートで、法の目をくぐって絵を描き、やがては権力によって消されていく“アート・クライム”(芸術犯罪)だ。日本でも社会でも社会問題になっており、彼らの芸術を賞賛はできないが、街中にグラフィティを描くことに命を賭ける若者の思いは伝わってくる。
舞台となったニューヨークではゲリラ的撮影を行い、撮影のことを知った市長から撮影停止命令が出たことも。映画で描かれているアーティスト同様、数々のトラブルを乗り越えることで映画は完成した。
監督は、長編デビュー作となった、弱冠23歳のアダム・バラ・ラフ。インディーズ映画界のアカデミー賞と呼ばれるインディペンデント・スピリット・アワードで、最優秀新人賞にノミネートされ、さらにサンフランシスコ・インディペンデント映画祭の作品賞など、数多くの映画祭で重要な賞を獲得した。主人公ブレストを演じたのは、プロデューサーも兼任したマーク・ウェバー。ウディ・アレン監督の『さよなら、さよならハリウッド』でアレン扮する映画監督の息子役を演じ、さらに日本公開待機作として、今年のカンヌ国際映画祭でグランプリに輝いたジム・ジャームッシュ監督の『Broken Flowers』がある。
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