|
 |


| 婚約破棄で自暴自棄になった桑田真紀(霧島れいか)は、寂しくレストランで食事をしていた。また、同じレストランで二人の男が食事をしていた。頼まれたことは絶対に断れない“日本一いい人”のサラリーマン、宮田武(中村靖日)は、こつ然と姿を消した前の恋人、あゆみ(板谷由夏)のことが忘れられない。そんな宮田の親友で私立探偵の神田(山中聡)は、あゆみのことは忘れて新しい出会いを探すようにといい、宮田のためナンパした女の子はなんと真紀。住むところのない真紀は宮田の好意で彼の家に招かれるが、そこにあゆみが帰ってくる。戸惑う宮田に、あゆみは悪びれもせず荷物を取りにきただけという。そんなあゆみの態度に頭にきた真紀は家を飛び出し、宮田は追いかけ、勇気を振り絞り真紀の電話番号を聞くことに成功する。宮田にとってはちょっと勇気を出した一晩。しかし実は彼を取り巻く人々、真紀、神田、あゆみ、そして、あゆみの現在の恋人である浅井(山下規介)の視点から見た一晩はまったく違う夜だった。複雑な人間関係に、浅井の金2000万円が加わり、事態は誰も予想がつかない方向へと転がっていたのだ──。 |
 |
人のいいサラリーマン宮田君と、婚約破棄で落ち込む女性・真紀がレストランで出会う。過去のことは忘れて前に進めと親友からアドバイスされた彼は、勇気を振り絞り、新しい恋が生まれ…と思ったらとんでもない!緻密に練られた構成の鮮やかさに驚かされる。
宮田君が過ごしたある一夜の出来事。しかし、彼を取り巻く人々たち……宮田の親友で探偵の神田、宮田の別れた彼女でじつは詐欺師のあゆみ、組の経営に悩むヤクザの組長、婚約破棄で自暴自棄になった真紀。この4人それぞれの視点で描かれたエピソードが巧みに交わり、時にはサスペンス、コメディ、ハートフルな要素が盛り込まれた一流のエンタテインメントとして完成した。
監督の内田けんじは、本作が長編デビューとなる新人監督。しかし、その才能はすでにベテラン監督の域。アメリカで映画制作を学び、PFFアワード2002で企画賞とブリリアント賞をダブル受賞し、第14回PFFスカラシップの権利を獲得し、本作を制作した。
主演は、日本一のいい人、宮田武に『ジョゼと虎と魚たち』『恋は五・七・五!』の中村靖日。宮田の親友で探偵の神田に『卓球温泉』『ハッシュ!』の山中聡。婚約破棄で自暴自棄になっている真紀にテレビを中心に活躍している霧島れいか。女詐欺師あゆみを女優、モデル、ラジオと幅広く活躍している板谷由香。ヤクザの組長・浅井にベテランの山下規介が扮する。
本年度の邦画の中でベストの1本に入る秀作。
|
|
 |