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| 1945年4月のベルリン。迫り来るソ連軍の砲火から身を守るためヒトラー(ブルーノ・ガンツ)はごく限られた身内や側近と共に首相官邸の地下にある堅牢な要塞に退却。ヒトラーの個人秘書ユンゲ(アレクサンドラ・マリア・ララ)もそのなかにあった。戦況は明らかに連合軍優勢で、側近たちの誰もが敗戦を確信していたが、ヒトラーだけが客観的な状況判断能力を失い、実現不可能としか思えない大逆転劇のシナリオについて熱く語り続けていた。戦況は刻々と悪化して、首都ベルリンはさながら地獄絵図の様相を呈し、側近中の側近ヒムラーやゲーリングらの裏切りが伝えられると、ヒトラーは最終決戦を決意する。だがドイツ軍にそんな余力は残されていなかった…。 |
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史上最も有名な独裁者アドルフ・ヒトラー。この男を直視し描くことは映画界においてさえタブー視されてきた。戦後60年の今年、ドイツ自らがヒトラーを描き、世界中で大論争を巻き起こした。ヒトラーの女性秘書トラウドゥル・ユンゲの目を通して描かれる“ヒトラーの最後の12日間”。そして、もうひとつ“ナチス”という組織が崩壊してく姿。歴史上その名を知られたナチス幹部たちが直面する心理的葛藤、裏切り、絶望…。最初から最後まで息が詰まる緊張感がスクリーンを通してひしひしと伝わってくる。
この危険な挑戦に挑んだのは、『es』のオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督。非常に難しい題材ゆえ、家族からはこの映画に関わることを強く反対されたという。しかし、ドイツアカデミー賞を総ナメし、本年度アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされるなど、本作が単なる話題性だけでなく、映画としての完成度の高さを証明している。
ヒトラーを演じるのは『ベルリン・天使の詩』など、ドイツ映画界を代表する名優ブルーノ・ガンツ。また、他のキャストもすべてドイツ人俳優が演じている。
もしかしたら、人間ヒトラーを描いた最初で最後の作品になるかもしれない。ぜひ観ておいていただきたい。
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