


「2009J:COM劇場感想文コンテスト」入賞者の表彰式が、2009年12月12日、福岡市・天神の西日本新聞社で行われ、最優秀賞に輝いた受賞者に賞状などが贈られました。(敬称略)
同コンテストは、ジェイコム福岡のテレビ番組「J:COM劇場ふくおかむかしばなし」と「J:COM劇場ふくおか偉人ものがたり」の番組を見た感想文をそれぞれの部門で募集し優れた作品を表彰するもので、「ふくおかむかしばなし」は民話「うらしま太郎と乙姫」「信心深いばあしゃま」の2作品を対象に、小学1〜4年生から募集。
「ふくおか偉人ものがたり」は同番組で放送した「矢野倖一」と「西島伊三雄」の2人の偉人に対する感想文を、小学5年生以上を対象に募集しました。
応募総数は、それぞれ1009編、909編。
最優秀賞のJ:COM福岡賞と西日本新聞社賞には「ふくおかむかしばなし」が各学年から1人ずつ計8人、「ふくおか偉人ものがたり」は各学年(中学3年まで)から1人ずつ計10人が選ばれました。
「ふくおかむかしばなし」で最優秀賞のJ:COM福岡賞に輝いた福岡市立東光小1年の瀧川あかりさんは「昔話や本が大好き。これからも本をたくさん読んで、感想文を書きたい」と意欲を見せました。
ジェイコム福岡の北川文雄社長は「日本語はいろいろな表現があり、言葉を覚えることで表現力が増し、考えも深まります。昔の言葉や方言を聞き、本を読み、文章を書くことで自分の表現力を伸ばしてください」と話しました。
[2010.01.10 朝刊掲載]
志賀島(福岡市東区)が島だったころ、浦島というところに太郎という男がいました。ある日、傷だらけの亀がいたのを、手当てして海に返してやりました。そのとき、大きな波が押し寄せ、太郎は気を失ってしまい・・・。
昔々、信心深いばあしゃまが、福岡の西の方にあった寺のお坊さんから、ちょっと変わったお経を習いました。ある夜、ばあしゃまが寝ていると、泥棒がやって来て、さあ大変! このお経が思わぬ力を発揮します。
福岡市博物館(福岡市早良区)に、現存する日本最古の国産車が展示されています。その名は「アロー号」。大正時代の初めに完成。時速50キロで走りました。その製作者が矢野特殊自動車の創業者・矢野倖一さんでした。
西島伊三雄さんは、グラフィックデザイナー。九州各地の観光ポスターや福岡市地下鉄のマークなどを手掛けました。博多の歴史や文化を愛し、優しく温かい情景など古きよき時代の風物を描き続けました。
課題の矢野倖一さんと西島伊三雄さんは、ともにユニークな方です。矢野さんは1916年、23歳のときに手作りで現存最古の自動車「アロー号」を作った人。西島さんは、なじみの福岡市地下鉄のシンボルマークのデザイナー。博多山笠の絵や、素晴らしい童画で知られています。
入賞した感想文は、誇れる人に出会った感動を新鮮にまとめられていて、胸に響きましたよ。
「夢」や「努力」をテーマにしたものが多かったのですが、できればいま一歩、失敗にくじけない「不屈の精神」にまで突っ込んでほしかった。全体的な印象は、絶好のテーマなのに、ロマンの広がりが足りなかった。熱い思いを、もっとくみ取ってほしかったですね。
自分の文章のリズムをつかむために、何十回も読み直してください。引っ掛かるところを直せば、さらに生き生きした文章が生まれますよ。
若い精神で参加された年配の、”実りの方”のご投稿は貴重でした。
「ふくおか偉人ものがたり」で郷土の誇れる人たちに出会えることは幸せです。故郷に誇りを持つことが、立派な日本人になる第一歩だと思っています。
【主催】ジェイコム福岡、西日本新聞社 【後援】福岡市教育委員会 【協賛】エディナ
総 評
昔話には人生の指針も
審査委員長 児童文学作家・坂井ひろ子氏民話は、テレビやラジオ、携帯電話、パソコン、車もない遠い昔から伝えられてきた話です。今の時代から見れば、別の世界のように感じられるかもしれません。
でも、昔話の中で繰り広げられる話を頭に描き再構築して鑑賞し味わっていくことは想像力や思考力を高める上で大変意義があるのです。
ボーダーレス化が進み、海外で暮らすのも稀(まれ)ではない時代になりました。私は、能力や思いを最大限に発揮し夢を実現できるのであれば、どこで暮らそうといいのではないかと思います。
自分の人生を精いっぱい生きる上で、昔の多くの人たちのさまざまな人生を受け止めていくことがとても参考になります。
昔話も本にもいろいろな人の人生が描かれています。そこから自分の生き方、進むべき道など指針となるものが見つかるはずです。悩みや苦しみなど、その解決のヒントが必ずあります。
これから生きる皆さん、昔話の中の人たちのように、どうかたくましく生きてください。